釣り合いなんてクソくらえ。スペックで釣り合う相手を探したら一生結婚できねーぞ

付き合ってすぐ「彼とじゃ釣り合わない」と言われた

いきなりですが、今年の2月に再婚しました。つまり、過去に離婚しています。そして離婚後わりとすぐ、彼氏ができた方だと思います。

離婚前から不倫してたんだろ?

と勘繰られてもしょうがないくらい、すぐに彼氏ができました。

と・言っても私は、マッチングアプリ20個以上ダウンロードして、結婚相談所にも登録し、友達の紹介もお願いしまくっていました。私の再婚はモテではなく「課金の賜物」だと思ってください。

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で、新しい彼は周囲から驚きの目をもって迎えられました。というのも、彼はこれまでに付き合ってきた彼とは全く異なるタイプだったからです。

過去に付き合った男性は「自他ともに認める賢い人」ばかり

私がこれまでに付き合ってきた男性は「自他ともに認める賢い人」ばかりでした。それは単純に、頭の回転が速い人に興奮する性癖だからです。

職業で言うと、ポスドク(博士号を取得後、任期付きで働く研究員)やラボ勤務の方など専門分野を持つ人が、大・大・大好き。
私の海馬では、1ミリも理解できない専門分野を熱く語る男性に、キュンキュンしていたのです。

man and woman holding hands

逆に、お付き合いする方の外見は一切気にしてきませんでした。たとえば、元彼の身長は150cm台から190cm台までブレブレ。顔も統一感なし。

友達に「もう少し相手の外見を気にかけろ」と怒られたことさえあります。

ぶっちゃけ、自分の外見すらどうでもいいと思っているのに、付き合う相手の顔面がどんな造形でもいい

外見については「過剰な筋肉NG」と「臭いは気になるので、シャワーは浴びてほしいなあ……」くらいの要望しかありませんでした。

新しい彼は、キレキレと正反対の癒し系

ところが、離婚後に新しくできた彼はキレキレと正反対の癒し系。そして、彼の強みは「顔」でした。

といっても、私は先ほどのとおり、相手の外見に関心がないので彼の顔がイケメンかどうかが未だに分かりません。ただ付き合ってすぐ、周囲でこう聞いたのは覚えています。

アンナちゃんの外見じゃ、〇〇君には釣り合わない。彼ならもっと美人と付き合えるはずなのに。〇〇君って相手の外見にこだわらない、良い人なんだね。

ひっど!いや、私の外見がズタボロなのは知ってるけど、それでもひっど!

ただ、確かに彼がそれくらい顔面でモテていたのは知っていました。女性に比べ、男性がモテることがいかに難しいかは、恋愛ライター歴5年超えの身にはよく知っています。

付き合う前の彼を見て、

顔ってすげーな。※ただしイケメンに限るって、マジであるんだな

と、雑な感想を抱いておりました。

それに私も何となく、イケメンは美女と付き合うと思っていました。芸能人カップルってそうじゃないですか。だから、彼が顔面モテしているときに「私とは別世界の人なんだろうな」と思っていたのです。

彼は彼で「私と釣り合わない」と言われていた

ところが、釣り合いの観点でえげつない差別を食らっていたのは、私だけではなかったようです。

付き合ってすぐのころ、他人が彼をひどく傷つけた言葉があります。

〇〇君じゃ、アンナちゃんには釣り合わないよ。彼はいい大学を出ていないし、年収もアンナちゃんより低いんだろう?

「……って、言われたんだよね」っていう彼の発言を聞いて、とっさに「は?」とキレ気味の声で答えてしまいました。

だって、私は「釣り合いの取れる学歴の男」を探すために大卒になったんじゃねーぞ。

経済的な事情で大学へ進学できない人がどれくらいいると思ってるんだよ。私の地元じゃな、大学へ行くってだけでバカにされるんだぞ。そういう地方に育ってみろよ、大学に行くやつの方が異端だって分かるからよ。

そもそも大卒じゃない時点で、優秀でも年収が上がりにくい社会構造があるって知ってるか?それに年収なんてな、業界で決まるんだよ。

メーカーより、投資銀行の方が年収は高い。介護職より、広告代理店の方が年収は高い。それは個人の優秀さと関係ないだろ?介護職ナメてんのか?大根おろしでその硬い頭をすりおろすぞ?

一通りキレ倒してから「釣り合いの呪い」に気づく

と、一通り炎を口から吐いてみたところで、はたと気づく。これって「釣り合い」という言葉でジェンダー観を押し付けられてるんだわ、と。

  • イケてる男性は、美女と付き合うもの。
    →だから美女じゃない私と付き合っている彼は、釣り合いを無視した変人に見える。
  • イケてる女性は、高学歴・高年収と付き合うもの。
    →だから、そうでもない彼と付き合っている私は、釣り合いを無視した奇人に見える。

……どっちも、バリバリの男女差別じゃん。これは、釣り合いという名の呪いだ。

と、気づかされたのです。

「釣り合い」と夫婦としての幸せに関係はあまりない

顔面が美しいことも、ある程度の学歴があることも強みです。それぞれ個性があって大変よろしい。

でも、イケメンが美女と付き合ったからって、あるいは高学歴男性が高学歴女性と付き合ったからって、幸せになれるとは限りません。

たとえば、高年収男性が美女と付き合ったからって、幸せになれるんでしょうか?短期間は幸せを感じられるかもしれないけれど、美を維持するために銀行口座の残高はまっさらになるかもよ。

逆に自分が美女だったら、高年収男性と結婚すればハッピー?いやいや、

お前はバカだから余計なことを話すな

家計を任せるほどの頭がないだろ。定額を振込むからそれでやりくりしろよ

なんて言葉の暴力で、心をやられるかもしれないよ。

だから「釣り合い」で付き合う相手を考えるのは、危険なんです。

もちろん、ほとんどの人は釣り合い”だけ”で考えていないとは思います。好みもあるでしょう。
でも、相性を考える前段階で「釣り合い」を理由に、あまたの男性を足切りしているんじゃないでしょうか。実はその時点で、楽な結婚からは遠のくんです。

通知表が同じくらいの相手は人口も少ない

釣り合いが取れる人と結婚したい

と願うのは自由です。

でも、自分と相手、スペックが全く同じ人なんてそうそういません。

仮にあなたの脳内レーダーで、自分を5段階評価したとしましょう。そして結果が「性格4・外見3・育ち5・収入4・学歴3」だと思っていたと仮定してください。

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そして、全く同じ男性を探したと想像してみてください。さっきの通知表を言葉にするなら「性格がかなり良くて、普通の外見で、お育ちが良くて、年収がそれなりにあって、学歴が普通」の男性でしょうか?

こんな人、全然いないと思いません?

だって5つの条件で、5段階評価をしているんです。完全にスペックが自分と同じ人と出会える確率なんて、ほとんどありません。

まして自分の育ちが良かったり、ちょっと美人ならなおさらです。美しくて育ちのいい男性ってだけで、どれほど少ないか分かるでしょう。

「育ちが似た人なら結婚しても楽」の誤解

そして巷には、

育ちが似た人と結婚した方が、幸せになりやすい

こういうイメージがあります。これは半分ほんとうで、半分ウソです。

結婚生活が楽になるのは、育った環境で下記の価値観が似ている人です。

  • 家でオナラを隠すか、堂々とするか
  • 下ネタはどこまで許すか
  • 何円以上の消費は夫婦で事前に相談すべきか
  • 夫婦の話し合いはどういう体裁でやっているか
  • 風呂に入らない体でオフトゥンに入っていいか
  • バスタオルを洗う頻度
  • 自宅でどんな服装で過ごしているか

ここに出てくる「育ちが似た人」とは、決して収入や学歴の釣り合いではありません。自宅でリラックスしたときの振る舞いが似ている人と結婚すれば、この先40年も楽だよ、というシンプルな話なのです。

『ドラえもん』ののび太君としずかちゃんは、親の収入や育ちで言えば全く釣り合いが取れていません。

しかし、しずかちゃんものび太君も「オナラはトイレでこっそりする派」「バスタオルは2日に1回洗濯したい」「実は家でパンツ一丁」「下ネタは意外とOK」などの生活観が合えば、夫婦としての相性もいいと言えるのです。

「釣り合い」とか言ってくるヤツは、捨てておけ

そんなわけで、「釣り合い」を意識して忠告してくる人は、とりあえず置いておきましょう。

POINT!

全く同じスペックの人なんて、確率的にそう出会えないのですから。

高収入だから、同じ年収の人と付き合うべき

美人なんだから、イケメンを選べ

なんてアドバイスは、結婚生活で何の役にも立ちません。そういう人が身近にいた自分の人間関係こそ、見直すべきです。

そんなことより、生活のリズム、細かな感性の違いを確認してください。潔癖症の人は潔癖症と付き合った方がいろいろと楽ですし、私のようなズボラはそれを気にしない男性としか付き合えないのです。

世間体だけを気にした釣り合いなんて、クソくらえ。

あなたの人生は、世間様のためにあるんじゃありません。自分が長年過ごしても、楽でいられる相手を選びましょう。

 

恋愛・就活ライター

トイアンナ

 

 

 

これまでに受けた人生相談は1,000件以上。その相談実績と、慶應義塾大学卒業後、外資系企業でマーケターとして活躍した経験をもとに2015年に独立し恋愛・就活ライターに。

現在は複数媒体に恋愛コラムや就活のハウツーを寄稿する他、就活イベントでの講演・ライター育成講座への登壇・テレビ(NHK他)の取材協力など、幅広く活動。

書籍:確実内定』(KADOKAWA)『モテたいわけではないのだが』(イースト・プレス)『恋愛障害』(光文社)など

過去出演番組:『おしゃべりオジサンとヤバイ女』(テレビ東京系)『最上もがのもがマガ!』『Wの悲喜劇』(AbemaTV

Twitter@10anj10

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