
株式会社美溢る CEO
渡部 有未菜
株式会社「美溢る(ビアフル)」CEO。愛称はゆるみな。
大学卒業後、飲食店勤務やメディアのライティング業を行なった後、独立。クラフトビールブランド「BEERful」を立ち上げ、クラフトビールのイベント企画・運営、飲食店のSNS運用コンサルなど、ビールと食に関するプロジェクトに携わっている。
Twitter:@yurumina0411
初めまして、ゆるみな。こと渡部有未菜です。
株式会社美溢る(ビアフル)という会社を経営する傍ら、ライターとして記事を書かせて頂いてます。
今回は、初めての恋愛コラムということで私の考える「愛」について実体験とともにお話します。
「愛するより愛される方が幸せ」って本当?
女子会では必要不可欠と言っていいほど話題になるのが「恋愛事情」。
おしゃべり好きな女性たちは、ここ最近の恋愛話を共有し、ああでもないこうでもないと終わりの見えない議論を交わすのが好きです。
今回は、そんな女子会で話題に上がりやすい「愛するより、愛される方が幸せなのか」という議題について実体験を元に紐解いていきたいと思います。
果たして「愛されるほうが幸せ」は、真理なのでしょうか。
「愛」の本質を勘違いしている人は多い
大前提として「愛する」という行為に対して誤解している人は多いです。
愛するということは「見返りを求めず相手に与えること」であり、その行為に幸せを感じることです。
つまり、「愛する」という行為に幸せを感じないということは、どこかで相手に対して見返りを求めているから。それは本当の「愛」ではないのです。
「愛する」という行為は、エーリッヒフロムの著書『愛するということ』にも書かれているように「技術」です。愛には「知識」と「努力」が必要になります。
生まれてきた時から備わっているものではなく、生きていく中で習得していくものです。
そのため、愛する人と幸せになるためには常に考え、学び、技術を磨く必要があるのです。
愛する技術をつけるために
では、どうしたら「愛する」という技術が身につけられるのでしょうか。
大きく4つ意識するべきことがあります。
- 1人の時間も楽しめられる状態でいること
- 自分の意見や意志を素直に伝えること
- 相手の立場になって考えられること
- 相手の弱さを認め許容すること
1人の時間も楽しめれる状態でいること
誰かを愛することは「1人で過ごす時間も苦にならない」というの大前提があって初めてできるようになります。
1人でいるのが寂しいから、誰かと一緒にいたいという気持ちは利己的な感情です。自分本位の気持ちを相手に押し付けるのは愛ではなくて、恋です。
たとえ1人ぼっちでいたとしても自分を愛し、幸せでいられるようになって初めて誰かを愛せるようになります。
自分の意見や意志を素直に伝えること
好きな人に嫌われたくないから、自分の意見と違っていても我慢するという人は多いのではないでしょうか。
相手の意見を全面的に批判して傷つけるような言い方はダメです。
けれど、自分の中の違和感を伝えることで相手が傷つくかというと、そんなことはないです。
「嫌われたくないから」という理由で、自分の意見を言わないでいると我慢が心のどこかでわだかまりとなって増幅します。
そして「いつも我慢してあげているのに」という不満になって爆発するのです。そうなってしまった時はもう遅くて、愛が憎しみに変わり喧嘩が起こります。
愛しているからこそ、思ったことは素直に伝える。嫌われることを恐れない。
自分の心に誠実に生きてみてください。
相手の立場になって考えられること
前項で「自分の心に素直に」とお伝えしましたが、自分の思ったことをなんでもそのまま伝えるのではいけません。
相手の言葉や行いに対して違和感を感じた時は、一度その感情を心の中で言葉に置き換え、整理してみましょう。
こう言ったら相手はどう感じるのだろうか。どうしたら相手に伝わるだろうか。
何かを伝える時、一度相手の立場になってみるのは大事です。
自分の私利私欲のために言ったことは、勘のいい相手ならすぐにそれがわかります。
反対に相手の幸せを願って伝えた言葉は、それが自分のために伝えてくれているんだと感じられます。
愛のある人というのは、相手を思ってNOと言えることができる人です。
相手の弱さを認め許容すること
1人の時間を楽しむ、素直に伝える、相手の立場になるという三つのことを意識した上で「愛の本質」で最も大事なのは「弱さを受け入れる」という覚悟です。
愛は、いっときの燃え上がるような感情ではなく「この人の全てを受け入れる」という覚悟です。
自分と相手に対して「愛します」という約束を結ぶことです。
「弱さ」は誰しもが持っているけれど、他人にはあまり見せたくない部分です。
嫌われるかもしれないという「恐れ」と背中合わせになりながらも、人は心を許した相手にだけ見せてくれるものです。
その「弱さ」を目の当たりにし体感した時、それすらも「愛おしい」と感じられるでしょうか。
「強さ」で恋に落ち、「弱さ」で愛を知る。
もし、好きな人を愛したいのであれば、いつもは表に出さないような弱い部分を受け入れそれを認める相手を褒めてあげてください。
好きな人を愛して幸せになるために
愛するために意識するべきことは理解していただけたでしょうか。
それでは実際に、好きな人を愛しているから幸せであるという状態を執筆者であるゆるみな。の体験談に基づいてお話します。
人として尊敬できて、美しい心を持つ彼へ抱いた恋心
この人のことがとても好き。
出会って間もなく、私は恋に落ちました。
その時の感情はとても激しいもので、燃え上がるような気持ちを抑えられずに本能の赴くまま彼に溺れていきました。
その日から、頭の中は彼のことでいっぱいで仕事もまともに手がつかないという状態。
今何してるんだろう、早く会いたい。
会う回数が増すごとに、私の自己欲求は肥大化していきました。会えない日は寂しいくて泣いた夜もありました。
「彼に喜んでもらいたい」という気持ちばかりが優先して、なんでも合わせようとしてました。
今思うと、この時の私は完全に「恋」をしてました。
「恋」をすることは素敵なことだし否定しているわけではありません。
ただ、その感情を「これは彼への愛である」と勘違いしていたことがいけませんでした。
無神経に傷つけてしまった過去
「恋」というのは本当に自己中なもので、いつしか「私をもっと見てほしい」という気持ちが強くなっていきました。
自分の承認欲求を押し付けてしまったことが原因で、相手を傷つけることも知らずに。
こうすれば彼は私を意識してくれるだろうか、こうしたら彼は喜んでくれるに違いない。
そんな的外れな行動が、どんどん私と彼の心の距離を遠ざけていきました。
このままでは好きな人を幸せにするどころか苦しめるだけだと気づいた私は、人を愛するために自分を愛することに注力しました。
自分に自信がなくて、自分のことが好きになれないから相手に好きになってもらおうと求めていたということに気づいたのです。
自分に自信をつけるための決意
どうしたら自分に自信がつくか。
それはきっと、自立した1人の人間になることが大切だと考えたのです。
そして、自分1人でも生き抜ける力をつけるために会社を起業しました。
何も会社を起業するだけが、自立した1人の人間になるための方法ではありません。
会社で必要とされる人材になること、個人事業主として会社から仕事を依頼されること、誰かにとって必要とされる人になることが自立した人間の証だと思います。
1人でなんでもできるではなく、人に上手に頼りながらも自分の芯は揺らがずに目標を達成できたら、自分に自信が持てるのです。
充実した生活で脱彼依存、恋愛も順調に
私はクラフトビールの企画販売事業をしていたので、お酒を普段あまり飲まない彼に「素敵なお酒だね」言ってもらえるようなものを作ろうと決意しました。
出来上がったビールを手にした時、一番に知らせたい人の顔が頭の中に浮かびすぐに連絡を入れました。
実際に会って見せたら「すごいねえ。頑張ったねえ。」と褒めてくれたことがとても幸せでした。けれど、その時に思いを言葉にして伝えるのはやめました。
まだビールが完成しただけで、ちゃんと商品として世の中に求められていないということに気づいたのです。これではまだ、自立した人間とは言えません。
世の中の人に必要とされるため、ビールの宣伝や営業に没頭しはじめました。
こうして、気づいたら彼がずっとそばにいなくても、1人でいるときも、やりがいや幸せを感じられるようになりました。
もちろん今でも、彼のことを好きという気持ちは変わりません。
好きな人を愛したいので、相手に何か困ったことや苦しい時は必ず手を差し伸べたいです。
好きな人を愛することができて、今とても幸せです。
みなさんも、好きな人に愛を伝えてみませんか?