結構本気で恋したいのに「普通の人」って全然いないよね

恋をしたくても、普通の男はいない

「恋をしたくても、そもそも普通の人がいないんです」と、肩を落とす女性は多い。

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テレビでは「年収2,000万以上希望」なんて極端な女性の例ばかり挙がるけれど、多くは高望みなんかしていない。

ところが、マッチングアプリや友達の紹介、果ては結婚相談所まで漁っても……当てはまる男性がまるでいない。それどころか、ヤバめの男性にぶち当たる。

実際にアプリで「普通の人」に出会えず撃沈した女性たちから、話を聞いた。

ーーアプリのプロフィールに「長く付き合ってた彼女と別れたので登録しました」って書いてあったんですよ。
だから、お会いした彼に元カノがいるのは分かってたんですけどね。

 

カフェで待ち合わせたんですけど、入ってすぐに元カノの悪口。
それも「料理で味の素を使った」「自分が仕事で忙しいときに、”私も忙しいんだから”と突っぱねられた」とか、結構どうでもいい悪口ばっかりで。

 

「え、そんな些細なことも元カノとケンカできず別れたの!?そりゃ、初対面の私に元カノの悪口まくしたてるような人だもんね」って冷めました。

 

で、おうちに帰ってから「私って、貴重な休み使って何やってんだろ」って凹みました。

他には、こんな事例も。

ーーPairs(ペアーズ)で男の人にお会いした時、お仕事について何気なく聞いたんですよ。それが彼の逆鱗?に触れちゃったみたいで…。

 

「社歴が長くて、職場で尊敬を集めているんだよね」
「●●ちゃんはどこで働いてるの?ふーん、業界では6位以下だね。俺の勤務先さ、業界1位。今度、大手のA社とも大きなプロジェクトを回す予定なんだよね。
あ、A社わかる?だめだよ、取引先の業界知識がないんじゃ。そんなんでやる気あるの?
と、自慢話やお説教がズラズラズラ~っ

 

私は単に、やりがいとか楽しさを聞きたかっただけなんですけど。なんか肩にずっしーん、と重いものをしょわされたような気分で帰りましたね。つらかった…。

いやあ、接待ご苦労様です!と、言わんばかりのデート体験だ。

しかし、男性にこの話をしても、信じてもらえないことも多い。なぜなら、彼らは同性同士で偉そうにお説教したり、元カノの悪口を言ったりしないからだ。

それが、話下手な男性ほど恋愛対象になると「俺をいい男に見せたいスイッチ」が入り、超ド級の地雷トークを繰り広げてしまう。

つらいことに、本人は自覚がないことも多い。

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「緊張して、自分をいい感じに見せようと自慢や元カノ下げをしてしまった男性」と「せっかく気合を入れたのに、接待をさせられた女性」の出会いは、悲劇というほかない。

女性は「普通の人」の条件に何を求めるのか

こんな風に、女性が普通の人を探すと、得てして接待デートが発生する。

しかし、周囲は「普通の人がいいとか言って……実は高望みなんでしょ?」と思って、あれこれシングルの女性へアドバイスをしてしまう。

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だが、「普通の人がいない」と嘆く女性は本当に高望みなのだろうか?

まずは、一般的な女性が「普通の人」に求める基準を並べておこう。

  • 爪が短く、中に黒いものが溜まっていない
  • 髪が定期的にカットされている
  • 服がしわしわじゃない
  • 歯が黄ばんでいたり、黒くなったり欠けたりしていない
  • 挨拶ができる
  • 店員さんに「ごちそうさまでした」などお礼が言える
  • 空のグラスを見たらおかわりを頼むなど、気が遣える
  • 男女差別をしない
  • 話し合って物事を決められる
  • 安定した仕事についている
  • 変なコンプレックスを持っていない
  • 金銭感覚が自分と似ている
  • 共通の話題が1つ以上ある
  • 食べ方が汚くない
  • フケや体臭をケアしている
  • メガネが汚れていない
  • 髭を剃っているか、トリミングしている
  • 唾を飛ばしながら話さない
  • 待ち合わせ時間に15分以上遅刻しない
  • 初対面の相手に無難な話題がふれる
  • 年相応の服を着ている
  • キャリアプランがある
  • 母親や元カノと自分を比べない
  • 仕事で自分の方が優れていると張り合ってこない

一部参照:恋する以前に普通の男がいないという悩み

最も「普通の人」基準がゆるい女性でも、リストの7割くらいは求めている。

厳格な人だと、さらに「レストランで上座に座らせてくれる」「ドアを開けてくれる」「車道側を歩いてくれる」などエスコートを求めてくる……が、最近の20代はそこまで厳しくないので今回は無視しよう。

とにかく、これくらいできないと「普通の人」にはならないのだ。

ではなぜ、女性はここまでの基準を「普通の人」に求めるのか?

女性に求められる「普通」がこれくらいハイレベルだからだ。

女性は社会から求められる「普通の人」基準が多い

まず、職場や学校にいる女性を見渡してみよう。

さきほどの「普通の人」一覧から外れた女性はほとんどいない。
フケで髪の毛をバサバサしている女性はいないし、みんな歯は真っ白。爪は整えられ、肌はつるつる。ボサボサに腕毛が生えた女性は、日本でほとんどお目にかからない。

日本の女性が社会から求められる「普通の人」基準は、あまりにも厳しい。
基準を満たさない女性は、社会から「最低限の身だしなみってものがなってない」「協調性がない」と責められるからだ。

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これは別に”女の敵は女”、という話ではない。
男女問わず、不潔な女性には冷たい。

かつて私は、激務でボロボロの恰好のまま、電車に乗った時期がある。その期間はカバンにゴミを入れられたり「きったな。死ねよ」と罵られたりした。ただ、通勤しているだけでコレである。
女は普通の基準を満たさないと、えげつない目に遭う。

そして、男性は同じ基準で育てられていない。
学生時代、男性は少しくらい歯が汚くても、唾が飛んでもスポーツ万能だったり、賢ければ同性からモテる。

大人になってからは出世頭だったり、稼いでいると尊敬される。女性は総合評価をされるが、男性社会では評価基準が一点突破だ。

だから、男性は恋愛市場で初めて女性の「総合評価」に直面して面喰らう。
賢ければモテるはずと受験勉強をし、稼げばモテるはずと仕事に精を出しているのにも関わらず、モテないからだ。

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彼らは女性が日々受けている「普通の基準」なんて知らないし、それで足切りをされる世界なんて気にしてこなかった。

女性にとって「普通の人」となる基準は、男性から見ると新しい評価軸なのだ。

男性が求める「普通の人」だって女性とズレている

だから、男性が「普通の人と付き合いたい」と言うのを”女性の基準”でとらえてもいけない。
男性の「普通の人」は、女性から見ると異常値だからだ。

たとえば、保守的な家庭に育った男性は「自分の母親が気に入りそうな女性」を唯一の基準にしていることがある。

なんじゃそりゃ、お前の意思はどこだ!?」とキレたくなる気持ちもわかるが、男性の評価軸は一点突破型。文句をつけてもしょうがないのだ。

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あるいは、

  • 自分に精神面でどっぷり依存してくれる女性が好き
  • 強い女性に組み敷かれたい
  • 好みの顔なら、それだけで結婚してもよい

という軸を持つ男性も結構いる。

女性から見たら正気の沙汰ではないだろう。
だが、男性から見れば先ほどの女性が求める「普通の人」一覧も気が狂っているとしか思われない。

お互い様である。

女性は「普通の人」の基準を緩和しよう

ここまで分かったら、あとは簡単。
「普通の人」の基準をちょっとゆるくするだけで、彼氏は簡単にできる。

たとえば、相手に「コンプレックスを持っていない」男性を求める女性は多い。
だが、当の自分はコンプレックスを持っていないのだろうか。全く?何にも?

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少なくとも、私は自分が「コンプレックスなにもないです」と宣言する自信はない。
自覚していないだけで、激しいコンプレックスを抱いているかもしれない。

家事が苦手だから、得意な子はうらやましい。
プライベートではパンツ一丁で暮らしたい派だから、家でもしっかりメイクをする女性は、異星人のように見ている。(失礼)

話し合って物事を決めたいけれど、わーっと感情的になって、後から「ごめん」と謝ることも多いし、マナーが完璧になっているかも自信がない。
初デートでofficial髭女dismだったこともあるし、仕事は不安定極まりない。

と、「普通の人」の中で自分が満たせない項目も意外とあるんじゃないか。大体、安定した仕事って何だよ。会社は平均23.5年で閉業するんだぞ。

というわけで、「普通の人」の基準には自分がそれっぽく取りつくろっているだけの、本当は満たしていない基準もあるんじゃないか。

まずは、自分ができていないことを相手に求めるのをやめよう

完成品の男と付き合う方が怖い

次に、話し合って改善するものは除外してもいい。
マナーや服のシワなんて、付き合ってから「こうして」とお願いすればいいだけだ。

希望を聞いてくれる人かどうかが、いま完成品の男であることより100億倍重要である。

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どんなに清潔で、話が面白くて、エスコートしてくれる男性でも後から希望を聞いてくれない「完成品の男性」の方が怖い。あなたは完成品にふさわしい女になるべく、彼のルールに従うしかないのだから。

15分遅刻しない男性は、あなたの15分遅刻も許してくれない可能性が高い。それよりも未完成の二人で喧嘩して、後で「ごめん」と謝りあって、少しずつ寄り添って……なんて方が健全じゃないか。

「普通の男性」は、男性社会での普通ではない。それは私たちが「女としてかくあるべし」を実現してきた偉大な成果であり、異常値だ。

これからは私たちも、自分に課す普通のハードルを少し下げていいんじゃないだろうか。

常にクリーンな服を着ている男性にエスコートされながら高級レストランへ付き合うより、家で高校時代から来ているTシャツのまま朝ご飯を食べられるほうが、よっぽど楽しいのだから。

恋愛・就活ライター

トイアンナ

 

 

 

これまでに受けた人生相談は1,000件以上。その相談実績と、慶應義塾大学卒業後、外資系企業でマーケターとして活躍した経験をもとに2015年に独立し恋愛・就活ライターに。

現在は複数媒体に恋愛コラムや就活のハウツーを寄稿する他、就活イベントでの講演・ライター育成講座への登壇・テレビ(NHK他)の取材協力など、幅広く活動。

書籍:確実内定』(KADOKAWA)『モテたいわけではないのだが』(イースト・プレス)『恋愛障害』(光文社)など

過去出演番組:『おしゃべりオジサンとヤバイ女』(テレビ東京系)『最上もがのもがマガ!』『Wの悲喜劇』(AbemaTV

Twitter@10anj10

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